猫背について ①筋力低下による猫背


今回は、猫背について書いていきます。

猫背とは医学的に言うと、「背中が後方に曲がり、首が前に出た状態、脊柱後弯症、円背」となっています。

背骨(脊椎)は首から腰にかけて一直線ではなく、首(頸椎)は前弯し、背中(胸椎)は後弯、腰(腰椎)は前弯しています。
背骨を横から見るとS字になっており、これが人間が本来持っている生理的湾曲というものです。
この生理的湾曲が崩れている状態が、猫背なのです。

猫背の原因としては
・筋力低下による猫背
・筋肉の柔軟性低下による猫背
・背骨の関節可動域低下による猫背
があり

特に現代の生活習慣だと、
・長時間、車を運転する人
・デスクワークが多い人
スマホ依存症の人
など何気ない生活動作が猫背の原因になります。

今回は筋力低下による猫背についてアウトプットします。
筋力低下による猫背の特徴としては、骨盤に原因がある場合があります。

骨盤を支える筋肉(腸腰筋)が弱くなると、骨盤を正常な状態に保つことが難しくなります。
腸腰筋とは、深部に位置する腸骨筋、大腰筋、小腰筋、この3つの総称です。

腸骨筋は、骨盤(腸骨窩及び下前腸骨棘)に起始し、大腿骨の小転子の下方に停止します。
機能としては股関節の屈曲、外旋があります。

大腰筋は脊柱(浅頭、第12胸椎〜第4腰柱の椎体側面及び椎間円板側面、全腰椎の肋骨突起)に起始し、大腿骨小転子に停止します。
機能としては、股関節屈曲・少し外旋・脊柱の安定があります。

小腰筋は脊柱(T2及びL1の椎体外側面)に起始し、腸恥隆起と付近の筋膜に停止します。
機能としては、股関節屈曲があります。

とくに大腰筋は骨盤と大腿骨に繋がっており、

大腰筋が萎縮すると骨盤が前傾し腰の反りが激しくなります。また腰の反りと骨盤の前傾により、身体のバランスが悪くなります。
そのため、身体のバランスを保つため首(頸椎)が前に突き出す形になります。
横から見ると、通常ならS字に曲がってる頚椎
が、真っ直ぐ前に出るいわゆるストレートネックという状態になります。
これが骨盤前傾型の猫背です。

逆に大腰筋が弱くなると、骨盤が大殿筋に引きつけられ後傾してしまいます。
腰椎の湾曲がなくなり、身体全体は後ろ側に重心が傾いてしまいます。
その結果、身体のバランスを保つため胸椎から前側に丸まり、円背という姿勢になってしまいます。
これが骨盤後傾型です。

上記のことから、脊柱を安定させるためには骨盤に関係する筋を鍛える必要があります。
とくに脊柱を安定させる筋肉‥大腰筋のトレーニングです。

大腰筋のトレーニングは、前回の腹筋(下部)に記述した、レッグレイズがあります。また、脚を伸ばして行なうのが難しい人は、膝を曲げた状態で伸ばしていくニーレイズなどでも腸腰筋を鍛えることができます。

また、普段の生活の中でモモ上げをしながら歩く事で腸腰筋のストレッチになり、骨盤の安定に繋がっていきます。

次回は、猫背改善パート②筋肉の柔軟性低下による猫背についてアウトプットしていきたいと思います。