握り方の種類と大円筋の機能解剖

握り方の種類

トレーニングでグリップを扱う際には、3種類の握り方があります。
サムレスグリップ・サムアラウンドグリップ・オルタネイトグリップです。トレーニング種目によって握り方を変えることで、効率よく身体を鍛えられ、なおかつ安全にトレーニングをおこなうことができます。

・サムアラウンドグリップ
サムアラウンドグリップは、グリップに対して親指を巻きつけ握る方法です。
ベンチプレスやダンベルプレスなど、バーやダンベルを使ったトレーニングで握ります。この利点はしっかりと親指を巻きつけ握ることでフォームが安定しやすくなります。またしっかり握りこむのでバーベルの落下予防になり、安全性も高くなります。


・サムレスグリップ
サムレスグリップはバーやダンベルを持つ際、親指を巻かない握り方です。4本の指でバーを引っ掛けるように持ちます。そのため、手首への負担が少ないので、腕に余計な力が入りません。
そのためこのサムレスグリップは、背中を鍛えるためのマシントレーニング、ラットプルダウンや、ローイングやチンニングなどの引く種目に対してサムアラウンドグリップよりも腕の力を使わずに動作に入れます。
しかしベンチプレスやダンベルプレスフライやプレスなどに使うと、バーを転がり落ちてしまう場合があるので、基本的には、マシントレーニングやロウ・プル系の種目に対しての握り方です。

・オルタネイトグリップ
オルタネイトグリップは、トレーニングではデッドリフトに使う握り方です。左右で順手逆手にすることで、グリップを持ち続ける力が強くなります。また重量を挙げていっても順手逆手のため、落下しにいです。
サムレスグリップやサムアラウンドグリップの場合でデッドリフトを行なうと、相当な握力が必要になり、なおかつバーを滑り落とす可能性があります。また滑り落とさないように集中してしまい、本来の背中への意識が薄らいでしまいます。
そのため、デッドリフトで背中への意識に向けるため・安全性が最も高いのはオルタネイトグリップになります。


・大円筋の機能解剖

大円筋は、肩甲骨下角後面に起始があり、上腕骨小結節稜に停止しています。
機能としては肩甲上腕関節の伸展、内旋、内転がありラットプルダウンやチンニング、ローイングで鍛えることができます。
大円筋自体は菱形筋によって肩甲骨がしっかりと固定されているか、肩甲骨が下方回旋している時にしっかりと機能します。そのため、チンニング、ラットプルダウンをやる際は肩甲骨を下制そして下方回旋させなければ大円筋に刺激がいきません。
また、広背筋と一緒に働くと力を発揮する筋肉であり、広背筋や大胸筋、肩甲下筋により肩甲上腕関節が内転、内旋、伸展するのを補助する役目があります。

この大円筋が発達していると背中を広く見せることができ、
例えば、スーツや洋服を着た時にビシッとカッコ良い姿を見せることが出来るので、他の人よりもスタイルが良く思われます。