脂質・ビタミン・ミネラルの消化吸収

脂質の消化と吸収

食物の脂質の多くは、トリアシルグリセロールという中性脂肪です。
中性脂肪の消化は十二指腸で胆汁と混じり、浮化させて脂肪滴になります。
脂肪滴を増やすことで酵素が働きやすくなるので。脂肪の消化スピードを高めることができます。
その次に膵液中のリパーゼという物質が、脂肪酸を切り離し、モノアシルグリセロールと脂肪酸にします。
上記の脂肪成分は、十二指腸で分泌された胆汁酸とともにミセルという物質を作ります。
ミセルは空腸粘膜の微絨毛に、近づくと中心の脂質成分のみ吸収されるようになります。
吸収された脂肪酸と中性脂肪は、最終的にリンパ管→血液→全身に入っていきます。

ビタミンの消化と吸収

ビタミンには脂溶性ビタミンと水溶性ビタミンがあります。
まず脂溶性ビタミンの吸収は、脂質同様に胆汁酸の分泌によってミセルを作ります。
その後小腸から吸収されたのちキロミクロン→リンパ管→血液→全身へと供給されます。

水溶性ビタミンは小腸上部から吸収され、門脈(静脈)を経て全身に供給されます。
ビタミンB群のほとんどは、食品中では酵素タンパク質と結合しています。
管腔内消化の酵素によりタンパク質と切り離されてから小腸上部で吸収されます。
ビタミンCは他の物質と結合していない単体のビタミンであるため、そのまま吸収されます。

ミネラルは水に溶けてイオンとなった状態で小腸から吸収されます。また大腸からも吸収されます。