基礎知識1章②



筋活動におけるエネルギー源であるアデノ三リン酸(ATP)は、筋肉が活動する時のエネルギー源を供給する成分です。摂取したブドウ糖を酸素で解糖(酸化)させることにより、筋肉活動のエネルギー源とします。
ATPには3つのリン酸基が存在しています。
運動をすると、1つのリン酸がエネルギー発生で使われるため、アデノシン二リン酸(ADP)となります。
このリン酸基が一つ外れエネルギーを生み出しているのです。
運動後、リン酸が一つ分岐した直後はアデノシン二リン酸が細胞内に存在します。アデノシン二リン酸もすぐにエネルギーを生み出せるように予備機構を保持しています。


骨格筋には、
速筋繊維と遅筋繊維の2タイプあり、速筋繊維は速く力強い筋活動をします。例えば短距離走や、高重量の物を持ち上げる時などに使われます。血中グリコースや筋グリコーゲンをエネルギー源としています。
遅筋繊維は長距離走やジョギングなどの有酸素運動などに筋活動をします。速筋繊維に比べ遅筋繊維は疲労しにくく持久力があります。有酸素性の代謝を促進するミトコンドリアミトコンドリア酵素を多く含んでいます。
遅筋繊維と速筋繊維の割合はほぼ一緒です。専門スポーツのアスリートでは例えば短距離走であれば、速筋繊維の割合が多くなります。
また筋繊維がどのタイプなのかは遺伝的に決まっており、その後変化することはありません。
加齢によって、速筋繊維は減少していきますが、しっかりとしたトレーニングをおこなうことで筋力や筋機能などを向上させることができ減少を遅らせることができます。

神経系
神経系とは体内の情報伝達をして、命令を出すシステムです。身体内外の変化の感知や判断、筋収縮や腺分泌などの反応を起こします。
神経系の中心となるのは、脳と脊髄を含む中枢神経系と脳や脊髄から体肢へ伸びる末梢神経系に分類されます。
皮膚、関節、腱、筋、体内組織、感覚受容器は求心神経を介して、中枢神経系に感覚入力されます。また中枢神経系からの出力は遠心性神経を介して筋や内分泌腺に伝えられます。
遠心性神経は体性神経系と自律神経系に分類されます。
性神経系は骨格筋を支配している運動神経で構成され、自律神経系は胃や血管、心臓腸などの不随意筋を収縮させます。